在宅介護の現場では、紙おむつやパッド、使い捨て手袋など、どうしても使い捨て用品が多くなりがちです。

その結果、ごみの量は増え続け、処理費用や買い物の負担も重なり、”介護とエコは別世界”と感じる人も少なくありません。

正直に言うと、

私もその一人であり私の親もほぼ寝たきり生活のため、オムツやパッドの使用量は尋常でないのが現状です。

その現実を受け入れた上で小さな工夫を積み重ねることで、介護とエコは無理なく両立できると実感しています。

こうしたサステナブルな工夫は、環境だけでなく、家計や介護者自身の心のゆとり(ウェルビーイング)にもつながります。

そこでこの記事では、日々のケアに「わたしらしく」無理なく取り入れられる、サステナブルな暮らしのヒントをご紹介します。

介護はエコと遠い存在?サステナブルなケアが大切な3つの理由

介護をサステナブルな視点で捉えることは、地球のためだけでなく、私たち自身の暮らしや心を守ることにもつながります。

サステナブルなケアが大切な3つ
  • 介護ごみが環境に与える影響
  • 費用が家計に直結する
  • 介護者と家族のウェルビーイングにつながる

増え続ける介護ごみが環境に与える影響

紙おむつやパッドといった消耗品は、在宅介護では欠かせません。

一日に何袋ものごみになることもあり、その焼却や埋め立てが環境に大きな負担をかけているのは事実です。

とはいえ、、

全てをなくすのは現実的ではありません。

私自身も、紙おむつをゼロにするのは不可能だと考えています。

大切なのは無理のない範囲で、それ以外の部分をどう工夫するかという視点を持つことです。


ごみ処理費用や消耗品購入が家計に直結する

「使い捨て」が当たり前になると、ごみ袋代消耗品の購入費用が毎月じわじわとかさみます。

例えば私の家では

など、一部になりますが少なくとも月に1万円はかかります。

だからこそ繰り返し使えるアイテムを選んだり、詰め替え製品を取り入れたりといった工夫をしています。

環境への配慮であると同時に、実際に出費が減ると、介護者の心のゆとりにもつながりますよね。


持続可能な介護は介護者と家族のウェルビーイングにつながる

サステナブルなケアとは、単に環境への負担を減らすことだけではありません。

どうすれば無理なく長く続けられるか

という視点を持つことが大切です。

ごみの量が減り、暮らしが少し整うだけでも「できている」という達成感が生まれます。

介護者の心と体を支える力になり、結果的に介護全体のウェルビーイングを高めてくれます。


今日からできる!暮らしに取り入れたいサステナブルな工夫5選

介護とエコを両立させるために、一気に変える必要はないと思っています。

ですがサステナブル取り組むのであれば「できることから少しずつ」無理なく続けるのがおすすめ。

日々の暮らしにすぐ取り入れられる5つの工夫をご紹介します。

サステナブルな5つの工夫
  1. 繰り返し使えるアイテムを導入
  2. 詰め替え可能な洗剤・消耗品を選ぶ
  3. 地元の食材や日用品で地産地消を意識
  4. 省エネ・節水につながる家電や工夫
  5. ごみ分別やリサイクルを習慣にする

1.繰り返し使えるアイテムを導入する

使い捨てを減らすことは、ごみ削減の大きな一歩。

洗える製品をひとつ取り入れるだけでも効果があります。

私の家の場合、ベッドはレンタルし防水シーツ腰回りだけのタイプ)はかなり重宝しています。

あとは100円ショップで販売しているハチミツポッドも繰り返し利用しています。(お尻洗いに)

初期費用はかかりますが、長期的に見ればごみとコストの削減につながります。


2.詰め替え可能な洗剤・消耗品を選ぶ

日々のケアで使う洗剤や消毒液は、詰め替え用を選ぶだけで環境負荷を減らせます。

主にプラスチックごみ削減ができるのではないでしょうか。

ボトルごと捨てるのではなく、大容量の詰め替え用を活用することで、プラスチック使用量を抑えることも可能。

これは環境に優しいだけでなく、エシカルな選択にもなります。


3.地元の食材や日用品で地産地消を意識する

買い物を通じて地域を支えることもサステナブルな暮らしの一部です。

近くに直売所があるなら覗いてみるのも良いでしょう。

地産地消しつつ経済的にも抑えることができます。


4.省エネ・節水につながる家電や工夫を取り入れる

介護用品の選び方ひとつで、介護負担と環境負荷を同時に減らせます。


5.ごみ分別やリサイクルを習慣にする

当たり前のことですが、意識して徹底することで環境負担を大きく減らせます。

介護用品の中にもリサイクル可能な素材がないか意識するのがポイントです。


サステナブルな介護がもたらす3つの効果

サステナブルな工夫は単に環境に良いだけではありません。

介護者と家族の暮らしに具体的なメリットをもたらし、ウェルビーイングを高めてくれるのです。ここでは、その3つの効果をご紹介します。


1.家計の負担を軽くする

介護が長期化すると経済的な負担は避けて通れません。サステナブルな工夫は、その負担を直接的に和らげてくれます。

繰り返し使える製品や、大容量・詰め替えタイプを選ぶことで、毎月の出費を抑えられます。

とはいえ正直、、

微々たるものですが、その日々の節約が大切だと私は思います。

またエコの視点を持つことで「本当に必要なもの」を見極められ、無駄な買い物が減ります。

環境にやさしい選択は、家計にもやさしいのです。


2.介護者のストレスを和らげる

ごみやモノが減り、部屋が整うことは介護者の心の安定に直結します。

部屋が片付くと視覚的ストレスが軽減されますし、ごみ処理の手間が減ることで、心に余裕が生まれ、介護を「わたしらしく」続けられる環境が整います。


3. 未来につながる介護のあり方を育てる

小さなサステナブルの積み重ねは、自分の暮らしを超えて社会全体にも広がります。

在宅介護の中で環境負荷を減らすことは、地域や社会に「持続可能な介護」という新しい形を示す一歩となります。

もしかしたら家族や次世代に「介護中でも環境に配慮できる」という前向きなメッセージにもなるのではないでしょうか。


できることから始めるサステナブル介護

サステナブルな介護は完璧主義を手放すことから始まります。

自分自身と地球環境、そして家族の心を守るために、”がんばりすぎない”というエシカルな姿勢が何より大切です。


1.小さな一歩で十分。無理なく続けることが大事

すべてを一度に変える必要はありません。

サステナブルな工夫は、小さな一歩で十分です。

例えばですが

こんな小さな実践で構いません。

無理をして続かなくなるよりも、ストレスなく続けられる工夫を選ぶことが大切です。

「わたしらしく」心地よいペースを見つけることが、あなたのウェルビーイングにつながります。


2.地域やサービスの力を借りて負担を減らす

外部のサービスや地域の仕組みを賢く利用することも、立派なエコ(エシカル)な行動です。

人に頼り仕組みを借りることで介護者の負担が減り、その余裕が環境への配慮へとつながるのです。


3.エシカル介護は自分の心を守る選択でもある

サステナブルな工夫をすることは環境や家計のためだけではなく、介護者自身の心を守る選択になることです。

ごみを減らす、地元の食材を使う。

たとえ小さな行動だとしても

「自分はちゃんと環境に配慮できている」

という達成感や自己肯定感が生まれます。

このやれている感が、介護によるストレスや罪悪感を和らげ、無理なく、長く介護を続けるための力強い支えとなります。


まとめ|介護とエコは無理なく続けられる両立

サステナブルな工夫は環境や家計のためだけにあるのではないということ。

介護者の心を支え、日々の暮らしを少しずつ心地よく整えてくれる、エシカルな生き方そのものです。

ごみを減らし、資源を大切にする行動は結果的に心のゆとり(ウェルビーイング)を生み出します。

完璧を目指す必要はありません。

自分にも伝えてあげてください。

何よりあなた自身のペースで無理なく続けられる小さな一歩を踏み出すことが大切です。

優しい行動の積み重ねが未来の介護の形を変え、「わたしらしい」持続可能な暮らしへとつながっていくはずです。

あなたは今日から、どんな小さな工夫を取り入れてみますか?