「仕事のために暮らしを合わせる」
のではなく、
「暮らしの中に、わたしらしい働き方を見つける」
そう考えるようになったのは20代後半のこと。
地域おこし協力隊として活動し、二拠点生活を始めてから、その思いはさらに強くなりました。
都市のスピード感と、地方の穏やかさ。
その両方に身を置いて働くことで、私は“誰かにも、わたしにも、やさしい働き方”を少しずつ見つけられた気がします。
この記事では私自身の体験をもとに、あなたの働き方にエシカルな視点を取り入れるヒントや、具体的な実例をご紹介します。
あくまで一人の実践例ですが、あなたが「わたしらしい働き方」を見つけるきっかけになれば嬉しいです。
わたしらしい働き方は暮らしの中から見えてくる
「どんなふうに働きたいか」は、突き詰めると「どう暮らしたいか」に直結しています。
二拠点生活を始めると、働き方にはさまざまな選択肢があることに気づかされます。
二拠点生活で広がる働き方のスタイル
- リモートワーク中心の働き方
- 都市で本業を持ちつつ地方で副業をする働き方
- 月の半分だけ移動する移動型ワークスタイル
自分の暮らしに合わせて、柔軟に選べるのが魅力です。
自分に問いかけたいこと
まず考えてほしいのは、
「平日の朝、どこで、誰と、何をしていたいか」
この問いに正直に答えていくと、自分にとって本当に大切なこと、つまり「心地よいペース」が見えてきます。
ちなみに私の場合①
私は月に3~5万円の収入源を複数持つというスタンスをとっていました。
酒田と横浜を行き来する際は交通費がかかるため、半月ごとに拠点を移動しながら働いていました。

肩書きや安定より“今日もいい一日だった”と思える働き方が、わたしにとっての正解でした。
地方で関わる顔の見える仕事
地方での暮らしでは、暮らすことがそのまま誰かの役に立つ仕事に変わることがよくあります。
私が酒田(地方)で出会った仕事の例
- 農家さんのお手伝い
- 市のイベント運営
- 地域PRや伝統行事のサポート
中でも一番多かったのは農家さんのお手伝いです。
春から秋にかけて農作業の需要が高く、山形県鶴岡市でサクランボや枝豆の収穫・出荷を東根市では名産であるサクランボの収穫・出荷を手伝いました。
ちなみに
草刈り機を扱える方は「草刈りだけ」の仕事もあるので、即戦力として歓迎されます。大変なお仕事ですが黙々とこなしたい方におすすめ。
1日農業バイトデイワークというのもあり、サイトを見てみるだけでも○
地方の仕事で大切なこと
地方での仕事は特別なスキルよりも「信頼」と「好奇心」が何よりも大切です。
近所の人との何気ないおしゃべりや、人からの紹介を通じて、自然と“関わりしろ”が広がっていきます。
私の体験談として
酒田でジャガイモの収穫のお手伝いをしたとき、泥だらけになってへとへとでした。
それでも「誰かの食卓を支えている」という実感が湧いて、とても嬉しかったのを覚えています。

地方での仕事は特別なスキルより、ちょっとやってみたいという気持ちから広がります。
都市で続ける“キャリアとスキル”
地方での仕事に興味が湧いたとしても、都市で積み重ねてきたキャリアをすべて手放す必要はありません。
むしろ都市で培ったスキルは、地方で新しい価値を生み出す大きな武器になります。
都市のキャリアを活かす働き方の例
- オンラインで仕事を続ける
リモートワークが可能なら、場所を選ばず働き続けられます。 - 都市の仕事を基盤に副業を地方で展開
都市での本業を続けながら、地方で小さなプロジェクトに参加できます。 - 週の前半は会社後半は地域活動
勤務形態を柔軟にすることで、両方の暮らしをバランスよく楽しめます。
スキルが生み出す新しい価値
デザイン、ライティング、発信といったスキルは、都市では当たり前でも、地方に持ち込むだけで大きな変化を生み出します。
どこでも働ける力は、そのまま“どこでも暮らせる安心感”につながります。
そして、ライフステージの変化に合わせて働き方を足したり引いたりできる柔軟さも、二拠点生活の大きな魅力です。
ちなみに私の場合その②
私はブログ記事を書くライティングの仕事がメインでした。
今はやらなくなりましたが、動画編集や写真素材を提供など様々です。
自宅だけでなく、横浜のコワーキングスペースを利用することで良い刺激を受けながら活動を続けていました。

地方と都市、両方に居場所があると、キャリアにしなやかさが生まれます。
エシカルな働き方とは、暮らしと心がつながっていること
「働くことは生きることである」
だからこそ、やさしい働き方を選びたいのです。
かつての私は、毎朝満員電車に揺られ、夜遅くまで働き、疲れ果てて帰宅する。
そんな生活を送っていました。
たまに仕事場で金銭が合わなくなると残業し終電。
そんな日は何やっているのだろう…と思うこともありました。
しかし、地方で生活を経て二拠点生活を始めてから、働き方の概念が大きく変わったのです。
二拠点生活が教えてくれた“やさしい働き方”
- 仕事はどこでもできる
- 通勤時間がない分、朝の散歩や地元の人との会話が増える。
- 無理のないリズムで働くことが、結果的に自分にも周りにもやさしくなる。
地域おこし協力隊として、地域経済に関わることや、小さなプロジェクトに参加することも立派な仕事(だと思ってます)。
そこには、数字や肩書き以上の意味がありました。
暮らしと仕事の境界がなくなると…
暮らしと仕事の境界がなくなり、呼吸をするように働く感覚が育っていきます。
仕事と生活を切り離すのではなく、重なり合うところに、自分らしい働き方があるのだと気づきました。
まとめ|働くを「わたしの手に取り戻す」
二拠点生活が私に教えてくれたのは働き方も自分で選べるということでした。
親の介護で今は二拠点生活を休止していますが、この経験は大きな財産になっています。
エシカルな働き方とは、ただ環境や社会に配慮することだけではありません。
それは“自分の心に嘘をつかない”こと
都会も、地方も、そしてこれまでの経験も、すべてを“わたしらしく活かす舞台”にできる。
それこそが、二拠点生活がもたらしてくれた一番の気づきでした。

あなたがいちばん自分らしく働けたと思えた瞬間は、どんなときでしたか?