都市の便利さも、地方の豊かな自然も、どちらも魅力的。

かつての私は「いつかはこの2つのうち、どちらかを選ばなければならない」と思い込んでいました。

頭の中ではいつも、横浜のスピード感と酒田の穏やかな時間がせめぎ合っていたのです。

でも、二拠点生活を始めて気づきました。

完璧な選択をする必要なんてない。

どちらも選んでいいし、その両方に「私にとって大切なもの」があるということ

この記事では、都市の刺激と地方の静けさ、そのバランスが私の心にもたらした変化についてお話します。

場所を行き来するたびに、心が自然と整っていく、そんな不思議な感覚。

あなたが「わたしらしいエシカルな暮らし」を見つけるヒントにもなれば幸いです。

都市のスピード感に、いつの間にか心が追いつかなくなっていた

結論、都会の暮らしは、とても便利です。

横浜で働いていた頃の私は、欲しいものはすぐに手に入り、効率よくスケジュールをこなす毎日を送っていました。

けれど、その便利さと引き換えに、いつの間にか大切な感覚を失っていた気がします。

毎日のように予定と予算などに追われ、満員電車の中で無意識にスマホでチェックする。

ふと我に返ったとき、「私、今どこに向かっているんだろう?」と、頑張っている理由さえ見えなくなる瞬間がありました。

「効率よく」「生産的に」と意識すればするほど、心はどんどん置いてけぼりに。

努力しているはずなのに、なぜか満たされない。

そんな虚しさを抱えていたのです。

かすみ

都会では外に合わせることで、いつの間にか内側の声が遠くなっていくんですよね。


自然の中で深呼吸。静けさが“わたし”を取り戻してくれた

一方で、酒田での暮らしは、私に「感じる」時間を取り戻してくれました。

実際に合ったお話ですが、

朝は草刈りの音や冬の凍てつく寒さで目を覚まします。

家の近くを散歩すれば、田んぼに佇むサギや、遠くから渡ってきた白鳥に出会うこともあります。

テンやアナグマ、カモシカなど、森の中でクマにも遭遇したこともあります。

さすがにクマとの出会いは生きた心地がしませんでしたが(笑)


自然の中で過ごす時間が増えると、

「どうすれば効率的か?」ではなく、”今、何を感じているか?”

と自分に問いかける時間が多くなりました。

すると不思議と、自分の好きという感覚に素直になれるようになったのです。

忙しくない日も、これでいいと思える心の余裕が、少しずつ育っていきました。


エピソード
地元の直売所で野菜を選んでいたときのこと。

ひとつひとつ形の違う野菜を眺めていると、作り手の顔が自然と浮かんでくるようでした。

その穏やかな時間の中で、

「心が整うって、こういうことかもしれない」

と気づいたのです。


行き来することで見えた「どちらも大切」という答え

都市での生活と地方での生活。

以前の私は、どちらか一方を選ばなければならないと思っていました。

けれど二拠点生活を始めて気づいたのは、どちらも私にとって大切な場所だということです。


都市は新しい情報や人との出会いをもたらし、自分を広げてくれる場所。

地方は自然と向き合う静かな時間をくれ、心と体を整えてくれる場所。

この2つを行き来する暮らしは、それぞれで得たものを持ち寄り、補い合うことでした。

たとえば

二拠点生活は「どちらかを選ばない」のではなく「どちらも選べる」暮らし方。

いまの時代だからこそ叶う、新しい豊かさの形だと思います。

かすみ

どちらかじゃなくて“どちらも”選べるのが、いまの時代の豊かさだと思います。


心の豊かさは“余白”から生まれていた

二拠点生活で気づいたのは、心の豊かさは予定を詰め込むのではなく、余白から生まれるということでした。

あえて「何もしない時間」をつくることで、これまで見過ごしていた小さな幸せに気づけるようになったのです。


日常に取り入れた小さな余白の工夫


私の今の習慣

在宅介護をしていた経験から、

私は週に一度、意図的に予定を入れない日をつくるようにしています。

その日は親にデイサービスショートステイを利用してもらい、

私は部屋を掃除したり、近所を散歩したり、ただぼーっとしたり。

ほんの短い時間でも、その余白があるだけで、一週間のリズムが整い、心にゆとりが生まれるのを実感しています。

介護は大変ですから。


心の豊かさは、特別な場所や大きな出来事の中だけにあるのではなく、日々の小さな“余白”の中に、そっと隠れているのかもしれません。

かすみ

忙しさの中でも、あえて“空白”をつくることが心を守るポイント。その余白が、暮らしの豊かさを育ててくれますよ。


まとめ|バランスを選べる暮らしが、わたしの豊かさに

二拠点生活は、単に場所を移すことではありませんでした。

それは都市と地方、どちらか一方を選ぶのではなく、両方を大切にするバランスを選び取る暮らし方です。

そして「都会の私」も「地方の私」も、どちらも本当の私自身だと気づかせてくれる、かけがえのない時間でした。

場所を行き来できる自由そのものが、心の豊かさにつながっていたのです。

完璧じゃなくていい。

あなた自身に合ったバランスを見つけることが、心地よい暮らしへの第一歩です。

かすみ

あなたの“心が整う時間”って、どんな瞬間ですか?その時間を、これからも大切にしていけますように。